ア行

ウード

アラブ、トルコ、中央アジアなどにおいて重要な地位にある撥弦楽器。ウードは古代ペルシャの弦楽器を柤先に持ち、そこに、弦の数を増やす、ネックを短くし複数弦を活用して音階を奏でられるようにする、4分の卜音などの微小音程をとれるようフレットレスにする、などの改良を施したものである。弦は当初複弦4コースであったがこれは当時信じられていた万物構成の四元素〈土〉〈水〉〈木〉〈火〉にちなんでいた)、後に〈心〉の弦が1本増やされ、中世以後いつのまにかさらに1本多い形も生まれた。今日では5コースと6コースが併用されており、調弦は5コースの場合すべて4度間隔で、追加の1コースは高域か低域のいずれかに1~2音上下で合わされる。バチは、もともと鳥の羽根の軸が用いられたが、最近では水牛の角製やプラスティックの細長いものが使用される。なお、欧州の古典音楽で活躍したリュートはウードが変化したものである。

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