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踊るように歩こう!


楽器と運動神経と筋肉運動

リズム感と運動神経は密接な関係があります。

それはたぶん直観的に理解できると思います。

一流のスポーツ選手をみても、
皆それぞれのリズム感を持っており、
非常にそのリズム(自分で生み出す大きく一定のリズム)を
大切にしていますね。

イチローしかり、マスターズ優勝の松山しかり。

一連のそれは“ルーティン”とも呼ばれます。

一見、音楽を奏でるリズム感とは異なるようにみえますが、
リズム感とは、「身体」で再現されるものですから
大いに共通するものと考えられます。

加えて、ここに「筋肉運動」も連動してきますよね。

例えば、私には3歳の娘がいますが、
仮にリズム感があったとしても、ふつうのピアノでは筋力不足で
思ったタイミングで打鍵できません。

つまり、ピアノを弾くときに「リズム感」とは関係のない
筋肉運動が関わるということ、

すなわち、楽器が要求する筋力という制限が生まれるため、
リズム感も運動神経も筋肉運動を必要としない状態で
トレーニングした方がよいわけです。

なので、娘はおもちゃの電子ピアノがよいことになります。

例えば、ギターならアコースティックギターよりも
弦の細いエレキギターの方が純粋な形でリズムが弾けます。

管楽器は大きくなるほど肺活量が必要になりますから、
簡単に音が出るリコーダーでもよいでしょう。

こう考えると、ある程度の筋力がないと
リズム感も試せない楽器が世の中には多いことがわかりますね。

一方で、打楽器は叩いて音を出すので、
あまり筋力を必要とせず、リズムを出すことができます。

楽器でなくとも、指一本で机を叩くだけなら
ほぼ筋力もいりませんね。

その指一本の運動を
腕全体にまで拡大すると太鼓を叩くということになり、
両手と足を加えるとドラマーになります。

このリズムを手足を省くと身体(胴体=体幹)で
表現しようとしたところから
「ダンス」が生まれます。

(日本人のダンスは体幹があまり動かず、
手足の動きが大きいといわれています)

こうした体幹の動きに再び手足が加わると、
全身運動が生まれます。

踊るように歩こう!

こうしたリズム感や運動神経は、
結局、すべて「脳からの指令」によるものなので、
「脳の活動」であるといえます。

どんな楽器もその根底には、
脳からの指令で、直接的にリズムを表現する
打楽器的感覚がありますから、
原始的な音楽は打楽器が中心になるわけです。

“弾く”という行為も「押す=叩く」
という行為と根本的に同じです。

“タッチ(touch)”の原義には、
「打つ、触れる」という意味があります。

ピアノ、ギター、バイオリン、
オルガンなどはタッチする楽器ですね。

“息を吐く”という行為は、
より脳の指令に直結した行為です。

歌やサックス、トランペットなどの管楽器ですね。

これが運動として発展したのが、
踊り、ダンスであり、
その根本にあるのが“歩き”のリズムといえます。

なぜなら、人は常に歩いているわけですから、
歩くことにリズムを感じなければ、

その人は一日のほとんどを
リズムとはかけ離れた暮らしをしていることになります。

だからこそ、
日ごろから「踊るように歩く」ことが重要です。

これは身体の内部にリズムを作り出して歩く
ということなのです。

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