音高と周波数の関係性。ピアノの基準音は何ヘルツ?
「音」は、ある物体の振動が空気などを媒介して耳に伝わることで認識されます。
「音」というものの特徴として、音高、音色、音量という「音の三要素」があります。
音高=音の高さは、1秒間でどれだけの振動数があるのか、周波数(Hz)として表します。
例えば、周波数が20Hzであれば、1秒間に20回の振動数がある音、ということです。
周波数が400Hzであれば、1秒間に400回の振動数がある音、ということです。
周波数が高くなるにつれて音高も高くなり、
周波数が低くなるにつれて音高も低くなります。
「波」としての音の性質は、日常でも感じることができます。
音の発信源が近づいてくるときは音が高く、
発信源が離れていくときは音が低く感じます。
この効果を「ドップラー効果」といいます。
このドップラー効果を日常でもっとも耳にするのは、
救急車のサイレンの音ですよね。
音波のある山から次の山へ(1周期)の長さが波長ですが、
発信源が近づく場合は波長が短く(周波数が高く)なり、
離れる場合は波長が長く(周波数が低く)なるので、音高の変化を感じます。
基準音の周波数「A3=440Hz」
1939年の国際会議において、ピアノの鍵盤の中央のドから6度上のラを440Hzに設定することが決められました。
実際、日本でもほとんどの電子楽器も工場出荷状態(デフォルト)では、440Hzに設定されています。
日本ではピアノの真ん中のドはC3かC4のいずれかに設定されていますが、
ヤマハの基準ではC3、他社の場合はC4のようになっています。
音高が1オクターブ高くなると周波数は2倍になり、
1オクターブ低くなると周波数は1/2となります。
日本ではオーケストラの楽器を録音する場合は、A3=442Hzでチューニングするのが定番ですが、
一般のスタジオ録音や、自宅録音では中心となる楽器にチューニングを合わせるのがよいでしょう。