鍵盤を押すことにより、持続音に属する音を発生する鍵盤楽器の総称。その発音機構により、パイプ・オルガン、リード・オルガン、電気オルガン、電子オルガンに分類することができる。パイプ・オルガン、電気/電子オルガンのほとんどが、音色を切り換える機能を持つており、いろいろな音色で演奏することが可能となっている。
(1)パイプ・オルガン
普通、オルガンといえばパイプ・オルガンのことを指す。多数のパイプに空気を送り込む仕組みで、管内部の空気の振動か、パイプに取り付けられたりードの振動によって発音する。2段以上のマニュアル(手で演奏する鍵盤)とひとつのペダル(足で演奏する饋盤)を持ち、発音するパイプをコントロールするストップ(レジスターとも呼ばれる)と呼ばれる一種のスイッチを使って、音色、音質などを変化させる。
(2)リード・オルガン
パイプを使わずに、リードのみを利用して発音させる、小型オルガン。特に、吹き出し式のリード・オルガンをハーモニウムと呼び、ヨーロッパに多くみられる。アメリカ式のリード・オルガンは、|吸い込み式であり、その空気の送り込み方で、足踏式と電動式に分けられる
(3)電気(エレクトリック)オルガン
音源にトーン・ホイールと呼ばれる回転円盤を用いた、初期のハモンド・オルガン(B-3、C-3など)が、歴史的に有名。ハモンド・オルガン(商標)は、通常ロータリー・スピーカーとの組み合わせで演奏され、その独特なサウンドには現在でも熱心なファンが多い。
(4)電子(エレクトロニック)オルガン
電子回路の発振をアンプにより増幅し、スピーカーから発音するオルガン。家庭用に作られたヤマハのエレクトーンなどがその代表的なものといえる。またオルガンは、その使用目的や形態によってシアター・オルガン(劇場用)、スピネット・オルガン(家庭用)、コンボ・オルガン(バンド用)などに分けられる。