オペレッタをもとに、20世紀初頭アメリカで生まれた音楽劇。音楽、演劇、踊りを融合させ、親しみやすく娯楽的要素の強い内容を持つ。ニュー∃一クのブロ一ドウェイを中lらに発展した。ミュージカル映画(ミュージカルの舞台を映画化したものと、もとから映画として作つたものなど)も多い。代表的なミュージカルの一部を次に挙げる。解説中の「初演」は舞台初演のこと。
「りトル・ジョニー・ジョーンズ」
初演は1904年。ジョージ・M・コーハンが作詞・作曲から主演までこなしたミュージカル・コメディ。アメリカ人の現実社会、生活感党が強く表れている。
「ショウ・ボート」
初演は1927年。作詞オスカー・ハマースタイン2世、作曲ジェロ―ム・カーン。映画化も3回なされた。ショウ・ボートとは、19世紀ミシシッピー河に浮かぶ船の上で、芝居や音楽の演奏(ショウ)が行われていたものを指す。白人と黒人の人種問題を含む作品。音楽にジャズの影響が出てくる。
「工ニシング・ゴーズ」
初演1934年。作詞・作曲コール・ポーター。映画化も2回なされた。
「マイ・フェア・レディ」
初演1956年。作詞」.ラーナー、作曲フレデリク・ロー。映画化は1964年。〈サウンド・オヴ・ミュージック The Sound of Muslc〉初演は1959年。作詞オスカー・ハマースタイン2世、作曲リチャード・ロジャース。映画化は1965年。第二次世界大戦前夜のオーストリアで、実際にあったフォン・トラップー家の物語。〈エーデルワイス〉〈ドレミの歌〉などが有名。ハマースタイン=ロジャースのコンピによる作品としては他に、〈オクラホマ〉〈回転木馬〉〈南太平洋)などの傑作がある。
「メリー・ポピンズ」
ミュージカル映画(1964年)。作詞・作曲リチャード・M・シャーマン、ロバート・B・シャーマン(シャーマン兄弟)。ジュリー・アンドリュースらが主演のデイズニー映画で、「チム・チム・チェリー」などが有名である。
「コーラス・ライン」
初演は1975年。作曲マーヴィン・ハムリッシュ。映画化は1985年。
「キャッツ」
初演は1981年ロンドン。作曲アンドルー・ロイド・ウェバー。ウェバーの作品は他に〈オペラ座の怪人〉など。