あるコード(和音)の上部構造にテンション・ノートやコード・トーンを組み合わせてできるトライアド(三和音)で、本来のコードの領域内で意識的に強調されて一種の違和感や緊張感を生むもの。したがって本来のコードと近い性格を持つトライアドより、むしろかけ離れた性格を持つトライアドに用法上の効果が期待できる。また、トライアドの性格を明確に示すため、この場合のトライアドはメジャー・トライアド(長三和音)とマイナー・トライアド(短三和音)とに限定される。このようなトライアドは、コードに適応したスケール(音階)を基盤として組み立てられるが、その際にスケール上のアボイド・ノート(除外音)を排除しなければならない。なお、アッパー・ストラクチャー・トライアドの表記には、本来のコード・ネームを分母とし、トライアドを分子とした分数方式が使用されている。