(1)ギターなどで発音後に音を短く切るテクニックをいう。カッティングは、押弦している指の力を抜く方法と、弦に触れて振動を止める方法に大別される。コード・カッティングと呼ばれるバー・コードでのカッティングは前者。アコースティック・ギターなどで使われる、ピッキングするほうの手のひらの小指側の部分を弦に触れさせる方法は後者。オープン・コードなど開放弦が含まれている場合は、押弦指の力を抜くと同時にいずれかの指で弦に触れる、両者を合わせたテクニックといえる。
(2)レコード製作の一過程。マスター・テープに記録された音をもとに、ラッカー盤に音を刻み込むプロセスを指す。マスタリングとも呼ぶ。カッティングされたラッカー盤はレコードの原盤となる。レコードはテープに比べてダイナミック・レンジや音質の点で制限があるため、カッティングの際に音量や音質を調整することが多い。そのため同じマスター・テープを使っても、カッティングの仕方によってレコードの音質は異なったものになる。