トレモロ・ユニット

エレクトリック・ギターなどのブリッジ部に付属させる機構で、ユニットに取り付けられたトレモロ・アームを操作することですべての弦の張力を変え、ピッチを上下させるもの。フェンダー社のストラトキャスターについているシンクロナイズド式、同社のムスタングについているダイナミック式、ギブソン社のギターについているビグスビー式などは古くからあり、フロイド・ローズに代表されるナット部やブリッジ部で弦をロックさせることによってチューニングの狂いを非常に少なくしたロック式といった製品も普及している。さらに、ユニット部にチューニング・ペグを装備し、各弦のピッチ変化が均等なスタインバーガー社のトランスポーズ・トレモロ・システムなどもある。なお、これらトレモロ・ユニットは、音量ではなくピッチを変化させるものであり、正式にはトレモロではなくビブラート・ユニットやペンディング・ユニットと呼ぶべきかもしれない。