文字どおり低い音を出す大きなドラム。英語の発音はベース・ドラムであるが、日本ではバス・ドラム、または略してバスドラと呼んでいる。オーケストラで使われるものはグランカッサ(Gr.Cassa)と呼び、スタンドやローラー・スタンドにセットして、専用のバス・ドラム・ビーターで演奏する。サイズは、26から34インチくらいがよく使われる。片手や足のヒザをヘッドに当ててミュートしたり、2本のビーターでトレモロを奏したりすることにより、広いダイナミクスを生かした豊かな表現が可能である。ドラム・セットにおけるバス・ドラムとは、床に転がすようにセットされているドラムのことを指し、専用のフットペダルで叩く。 18~24インチのものがよく使われ、なかでも22インチのものがもっとも一般的である。両面にヘッドを張る場合や、片面だけにヘッドを張ってミュートをする場合などがあり、チューニング次第で音色がかなり異なる。バス・ドラムは、スネア・ドラムやハイハットとともにドラム・セットの要となる楽器で、独特なペダル・テクニックが要求される。