ラ行

リュート

リュート属の楽器は、ラウンドバックの共鳴胴を持ち、そこから出たネックにほぼ平行に張られた弦をはじいて演奏することを特徴とする。その代表格であるリュートは、アラビアで8~10世紀頃に確立された弦楽器ウード(oud)が、イスラム支配下のスペインから欧州に伝わったものである(アラピア語のal oudの発音が転じてalute→luteとなった)。その後、欧州に広く伝わったリュートはバロック時代を頂点として欧州古典音楽の花形楽器となり、各地でさまざまな変形、発展形が創作された。しかし、その過程で弦の数が増え続け、これに原因する調弦および奏法の困難さと、そのわりに小さな音量ゆえにその身を滅ぼして、鍵盤楽器や擦弦楽器に立場を奪われるに至った。

-ラ行

Copyright© 音楽用語集 , 2024 All Rights Reserved.