音程を示す単位。五線譜の上の同じ線や間(かん)に示されるふたつの音を1度として、その間隔が広がる順に2~8度と呼ぶ。表示には英語による1st, 2nd, 3rd, 4th~8th (8va)が使われ、これを度数という。音程の表示には、さらに長(メジャー)、短(マイナー)、増(オーギュメント)、減(ディミニッシュ)、完全(パーフェクト)などの用語が度数と組み合わされて使われる。また、ローマ数字を使用したⅰ、ⅱ、ⅲ、ⅳ、ⅴ、ⅵ、ⅶの表示も度数を示すものであるが、これは2音間の音程を表すものではなく、スケール(音階)上に構成されるコード(和音)を表示するものとして使われている。この場合の度数はトニック(主音)と各コードのルート(根音)との音程を示す。そして、コード構成の表示にはコード・ネームの場合と同じ方法がとられる。したがって、すべてのキーにそのまま応用することが可能だ。なお、クラシック系の理論書の多くはローマ数字のみでコード構成を示し、コード・ネームのような表示は用いていない。たとえば長調でのⅱ、ⅲ、ⅳはⅡm、Ⅲm、Ⅳmを意味し、短調でのⅢ、Ⅵは短3度、短6度上の和音を意味する、といった具合である。これに対してポピュラー系統の理論書の場合は、これらのローマ数字に変化記号をつけて、スケール・ノート(音階音)の音程を明確にしているものが多い。なお変化記号は数字の左上につけられることが多く、この点のみコード・ネームの場合と異なっている。