もっとも広い意味では東洋の撥弦楽器すべてを指すが、その中心となる箏と琴(どちらもチター属の弦楽器だが、箏が柱(じ)(駒のこと)を持つのに対し、琴は柱を持つていない)のうち、現在も広く使用されているのは箏のみであり、よって、一般にいう琴とは実は琴〔きん〕ではなく箏のことを指している。日本の箏は朝鮮半島を経て中国から伝わったもので、また東南アジア各国にもこれと同類の楽器はみられる。ベトナムのダン・チャン、中国の箏、韓国の枷椰琴(かやぐ)などは柱の外側を押して出す装飾音が本来のものよりも強烈である。
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