サ行

旋法性

旋法を基盤にした音体系。一般に手、長短調による狭義の調性に対立するものとして用いられる用語である。調性のように、主音が移動する場合に音階ごとスライドしようとするのではなく、同じ音階のなかで主音のみが移動しようとする傾向をもつ。

この語は、狭義においては中世・ルネサンス期のヨーロッパで発達した教会旋法、あるいは民族音楽で使用されるさまざまな音階によるものをさすが、広義においては、ドビュッシーによる全音音階やメシアンの「移調の限られた旋法」などの、いわば長短調でもなく、無調や十二音音楽でもない音楽にたいしても用いられる。

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