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音色

感覚的には、人間がある音を聴いたときに感じる音のイメージであり、その音を特定の楽器などのものであると判断する要素である。科学的には(1)倍音(高調波)の含まれ方とその時間変化、および(2)エンベロープを指す。

(1)純音(波形は正弦波)以外のすべての音は、その音の音程を決める基本波と、その整数倍の周波数の高調波群の合成で成り立っている。何倍の周波数の高調波がどのくらいの割合で存在するかによって、その瞬間の音色が決まる。自然音では高調波の含まれ方は時々刻々変化している。つまり、音の出始めと余韻では、音色は大きく違うのが普通である。この時間変化は音源(楽器)によって固有のパターンがあり、人間が音を判断する要素となっている。なお、基本波に対する各高調波の割合を「スペクトル」という。また、別の見方をすれば、スベクトルの違いは波形の違いでもある。高調波の含まれ方により波形は変わり、波形を分析すればスペクトルは導き出せる。つまり、音色の時問変化は波形の時間変化としてもとらえられる。大雑把な理解として、音色=スペクトル=波形と考えればいいだろう。

(2)人間が音を判断する要素には、音色のほかに、その音の音量の時間変化=エンベロープがある。一般に、音色とは音色(ねいろ)のことだけを指すと思われがちだが、音色を音のキャラクターととらえた場合、エンベロープも構成要素となりえる。

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