刺繡音
非和声音の一種。和音構成音から、上または下の隣接音へ移ったのち、ふたたびもとの和音構成音に回帰するもの。「補助音」ともいう。
詩吟
漢詩や和歌に一定の旋律をつけて歌う音楽。歴史的には披講や朗詠などがあるが、今日の詩吟は、明治時代後半以降流行した剣舞の地方や琵琶楽の漢詩・和歌の部分から生まれたもの。
地謡
能の役種。通常8人程度からなり、地頭の統率のもと斉唱する。能では地謡座という舞台右側の定位置につき、狂言の場合には舞台後方の後座で謡う。謡本に「地」や「同」と書かれた部分を謡うが、これには登場人物の言 ...
地歌
三味線音楽の種目名。地唄とも記す。江戸時代には当道に属する男性盲人音楽家を専門家として、おもに上方で家庭音楽、座敷音楽として伝承されたが、1871年に当道が廃止されて以後は一般に開放された。三味線組歌 ...
三分オペラ
ヴァイルのプロローグと3幕からなるオペラ。J.ゲイの「乞食オペラ」にもとづく、ブレヒトのドイツ語台本による。1928年ベルリンで初演。ロンドンの下町を舞台に、盗賊や娼婦など社会の闇に生きる人々をえがく ...
三分損益法
古代中国の音律算出法。奈良時代に日本に伝わった。律管の長さの3分の1を短くして(三分損一)完全5度上の音を求め、さらにその長さの3分の1を足して(三分益一)その完全4度下の音を求める。これをくりかえし ...
3部形式
最初の構成部分が、通常対照的な性格をもつ第2の構成部分をへたのち、そのまま、もしくはわずかな変更のみをともなってくり返される形式。メヌエットなどの舞曲や、スケルツォ、ロマン派のキャラクター・ピースなど ...
三ノ鼓
雅楽の高麗楽にもちいられる膜鳴打楽器。中央がくびれた砂時計型の木製の胴に、鉄輪にはった直径約42センチの革を調べ、緒で両側から締めたもので、能楽で用いられる大小の鼓と同形かつ大型。床に横向きにおき、左 ...
3点音
2点音よりもさらに1オクターブ高い音域の各音。「3点ハ音」「3点ニ音」などのようによび、次のように表記する。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ハ ニ ...
三四の和音
七の和音の第2回転。和音構成音が、第5音を最低音として配列されたもの。