レチタティーヴォ
「叙唱」の意味。オペラ、オラトリオ、カンタータなどの中で、話し言葉で語るように歌われる部分をいう。美しい旋律を歌い上げるアリアに対し、レチタティーヴォは劇の状況や物語の展開を説明するときに用いられる。
リチエルカーレ
元は「探究する」の意味。16~17世紀の器楽由に対して用いられた名称。多くは模倣的な形式を持ち、フーガの前身とされる。
リゴードン(リゴドン)
南フランスのプロヴァンス地方に伝わる舞曲。17世紀中期に宮廷舞踊、器楽曲となった。快活な2/4または4/4拍子。
リート
(1)一般的にはドイツ歌曲のことを指す。シューベルト、シューマン、ブラームス、ヴォルフ、R.シュトラウスなど、多くの作曲家の作品がある。 (2)広く「歌」全般を指すこともある。
ラプソディー
狂詩曲。元は古代ギリシャの短い叙事詩のこと。叙事的、英雄的、民族的な色合いを持つ自由形式の器楽曲。19世紀以降、リスト〈ハンガリー狂詩曲〉、ブラームス、ラフマニノフ〈パガニーニの主題による狂詩曲〉、ガ ...
有節歌曲
詩の各節ごとに、第1節につけられた旋律をそのまま繰り返す歌曲のこと。比較的単純な叙情詩に多い。シューベルト〈野ばら〉など。
モテット
フランス語「mot(モ)=言葉」に由来。元来は聖書の言葉を歌詞とする中世の無伴奏多声部合唱曲。ただしバロック後期以降は、バッハに代表される、ポリフォニーによる短い宗教的合唱曲を指すようになった。
メヌエット
フランス語のmenu(小さい)に由来する3/4拍子の典雅な舞曲。中間部(トリオ)をもつ(複合)三部形式。17世紀中期に宮廷舞踊として流行し、古典組曲ではジーグの前におかれることもある。後に古典派のソナ ...
無言歌
「言葉のない歌」の意味。19世紀の性格的小品の1つ。メンデルスゾーンが歌曲風のピアノ曲に対して用い始めた名称。主な作品に、メンデルスゾーンのく春の歌〉〈紡ぎ歌〉など。
ミュゼット
(1)17・18世紀のフランスで流行したバッグパイプ`―p",の一種。 (2)牧歌的な舞曲で、楽器のミュゼットの特徴を真似て保続低音を持つことが多い。 (3)1920年代パリで人気を得た、アコーディォ ...